最新 地学事典 「原地性」の解説
げんちせい
原地性
autochthonous
(1)化石や岩体・堆積物について,それが存在している場で形成されたことを示す。現地性とも。堆積物では沈殿などによりその場で生成した鉱物などに用いられ,「自成」と同義。地質構造では,衝上断層や押しかぶせ褶曲などによって下位の基盤と切り離されてはおらず,本来の位置から移動していない岩体に用いられる。[武蔵野 実]
(2)古生物においては,生活していた場所で化石になっているものを表す語。「現地性の」「自生の」「自生的な」などは同義。化石の密集度・完全度・新鮮(磨滅)度・産状・配列のしかたなどで判定するが,慎重な取扱いが必要。両殻合わせて直立した二枚貝でも,原地性でない場合もあるので,現生生物の生息時の姿勢を基に判断する。生痕化石は原地性のものが多い。原地性化石は堆積環境の推定など古生態学的に重要。
執筆者:糸魚川 淳二・上田 哲郎
参照項目:異地性
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

