原子分光分析(読み)ゲンシブンコウブンセキ

化学辞典 第2版 「原子分光分析」の解説

原子分光分析
ゲンシブンコウブンセキ
atomic spectrometric analysis

原子の光吸収および蛍光を測定し,元素の同定および定量をする分析法.原子発光分光分析法原子吸光分析法,および原子蛍光分析法(atomic fluorescence spectrometry)に分けられる.原子吸光分析法は,フレーム電気炉中で試料を加熱し,気化・原子化し,分析しようとする元素の共鳴線(中空陰極ランプ)を光源として用い,原子による吸収を測定する方法である.原子の発光線の線幅はきわめて狭く,共存元素による妨害が非常に少なく,ほとんどの金属を分析することができる.原子蛍光分析法は,プラズマのなかでつくられた基底状態の原子に共鳴線を照射し,生成した励起状態の原子から発する蛍光を測定する方法である.一般に,原子吸光分析法より高感度であるとされる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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