日本歴史地名大系 「双ヶ丘古墳群」の解説
双ヶ丘古墳群
ならびがおかこふんぐん
双ヶ丘上にある古墳群。現在、一ノ丘頂上に一基、一ノ丘と二ノ丘に挟まれた鞍部に五基、三ノ丘一帯に一三基の、合計一九基が確認されている。
一ノ丘頂上古墳は、墳丘径約四四メートル、高さ六・五メートルの円墳で、内部主体は巨石を用いた横穴式石室。石室は羨道部が長さ約八・四メートル、幅二・二メートル、高さ一・七メートル、玄室は両袖式で長さ約六メートル、幅三・三メートル、高さ四・三メートルを測り、蛇塚古墳の石室に次ぐ大規模なものである。盗掘坑があり、石室内部はすでに攪乱されているが、本格的調査はまだ実施されていない。他の古墳と比べて、墳丘や石室の規模が圧倒的に大きく、しかも丘頂部に築造されているところからみて、嵯峨野一帯に点在する首長墓の系譜に連なるものであろう。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報