取り舵(読み)トリカジ

デジタル大辞泉 「取り舵」の意味・読み・例文・類語

とり‐かじ〔‐かぢ〕【取り×舵】

船首を左に向けるときの舵の取り方。「取り舵いっぱい」⇔面舵おもかじ
左舷さげん
[類語]操舵面舵舵を取る運転操作操縦運航運行走行通行交通操る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「取り舵」の意味・読み・例文・類語

とり‐かじ‥かぢ【取舵・取梶・取楫】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 船首を左へまわすことをいう船方言葉。また、左へ回頭するように舵をとること。⇔面舵(おもかじ)
    1. [初出の実例]「取梶(トリカヂ)・面梶取合せて、片帆にかけてぞ馳たりける」(出典太平記(14C後)七)
  3. 船の左舷総称
    1. [初出の実例]「toricagi(トリカヂ) ヲモカヂニ ハセナラウデ ユクホドニ」(出典:天草本平家(1592)四)
  4. 船の進行方向に対して左の方向をいう船方言葉。
    1. [初出の実例]「湊へ入、取梶にとどが崎といふ磯鼻有」(出典:増補日本汐路之記(1770))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android