船首(読み)せんしゅ

日本大百科全書(ニッポニカ)「船首」の解説

船首
せんしゅ

船の前端。船首の形状は船の美観に大きく影響する。クリッパー形船首は、もともと優雅な船首像を飾る帆船に用いられた形状であるが、波が打ち込まないなどの凌波(りょうは)性に優れ、外観も美しいので現在でも多くの船で採用されている。凌波性や外観がクリッパー形に準ずる傾斜船首は、工作が容易で、やはり多くの船に用いられている。直立船首は凌波性、外観の点で劣るが、工作がもっとも容易なため、第二次世界大戦前の貨物船によく採用された。しかし、現在の船にはほとんどみられない。球状船首は、船首の水面下の部分を球に似た形に膨らませたもので、造波抵抗を減らすことができる。球状部の形について種々の研究があり、多様な形のものが建造されている。

[森田知治]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典「船首」の解説

せん‐しゅ【船首】

〘名〙 船体の前端部。舳(へ)。舳先(へさき)。みおし。
※中華若木詩抄(1520頃)上「舩首と舩尾と相連て大舩があき処もなく相連た也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

緑酒

〘名〙 緑色の酒。よい酒。うまい酒の色としていう。※菅家文草(900頃)五・雨晴対月「緑酒猶催醒後盞、珠簾未レ下暁来鈎」※一高寮歌・嗚呼玉杯に花うけて(1902)〈矢野勘治〉「嗚呼玉杯に花うけて 緑酒...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android