古隷(読み)これい

精選版 日本国語大辞典 「古隷」の意味・読み・例文・類語

こ‐れい【古隷】

  1. 〘 名詞 〙 漢字書体一つ隷書うち横画の末につくひげのような装飾(波発)やうねり(波勢)をもたない、素朴で古風なもの。また、今隷(きんれい)に対して、広く秦漢代の隷書。今日の楷書に近く、やや古拙な字体。〔西京雑記‐巻六〕

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普及版 字通 「古隷」の読み・字形・画数・意味

【古隷】これい

秦・漢の隷体の字。〔顔氏家訓書証〕開皇二年五長安の民、秦時の鐵を掘り得たり。旁(かたはら)に銅塗鐫銘(どうとしゆんめい)二り。其の一は~そ四十字。其の一は~見(げん)に五十七字り。了了(れうれう)(はっきり)なり。其の書はねて古隷と爲す。

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世界大百科事典(旧版)内の古隷の言及

【書体】より

… 隷書は篆書の実用書として発達した書体で,秦の程邈(ていばく)が獄中で作ったからその名があるという。その古い形を残す波磔のないものを古隷と呼び,〈五鳳二年刻石〉〈開通褒斜道刻石〉に見られる。八分は隷書の典礼用・公式用として装飾的な波勢をつけた様式の書体をいい,後漢に盛行した碑に最も一般的に見られる。…

※「古隷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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