同前(読み)ドウゼン

デジタル大辞泉 「同前」の意味・読み・例文・類語

どう‐ぜん【同前】

[名・形動]
前にあった物事、また、前に述べた物事と同じであること。同上
同然」に同じ。
あらましは出来上ったも―でございまする」〈芥川地獄変
[類語]同右同上

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「同前」の意味・読み・例文・類語

どう‐ぜん【同前】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 前にある物事と同一であること。また、前に述べたことと同じであること。また、そのさま。同上。
    1. [初出の実例]「とする。かうする。如何。大略、同前」(出典:名語記(1275)六)
  3. どうぜん(同然)日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「家来同前に心やすくふびんをくわへ」(出典:浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)五)

おなじ【同】 前(まえ)

  1. 重ね着着物の前を一枚一枚交互に合わせないで、一つに重ね合わせて着ること。
    1. [初出の実例]「練貫(ねりぬき)を一かさねおなじまへに着て」(出典申楽談儀(1430)序)

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