日本歴史地名大系 「向郷陣屋跡」の解説 向郷陣屋跡むかいごうじんやあと 千葉県:君津市旧望陀郡地区向郷村向郷陣屋跡[現在地名]君津市向郷小櫃(おびつ)川に臨む平坦な高台の字古陣屋(ふるじんや)にあった上野前橋藩(のち武蔵川越藩)の陣屋跡。字幕の台(まくのだい)に隣接し面積約九〇〇坪。寛保二年(一七四二)前橋藩主酒井忠恭が所替により上総の領地二万石を上知され、久留里藩主黒田直純に上総望陀・市原・夷隅(いすみ)を含む五郡のうちに領地が与えられた(→久留里城跡 →安住陣屋跡)。このとき望陀郡の亀山領は一時幕府領となったが(「柳城村年貢割付状」柳城区有文書など)、延享元年(一七四四)同領が再び酒井忠恭に与えられ、新たに望陀郡と安房国長狭(ながさ)郡・平(へい)郡・安房郡を支配するため陣屋が置かれたと考えられる(「寛政重修諸家譜」など)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by