君ヶ畑村(読み)きみがはたむら

日本歴史地名大系 「君ヶ畑村」の解説

君ヶ畑村
きみがはたむら

[現在地名]永源寺町君ヶ畑

蛭谷ひるたに村の北東御池おいけ川沿いにある。古くは小松こまつはたといい、惟喬親王が当地に幽閉されたことから君ヶ畑とよばれるようになったと伝える。天正三年(一五七五)七月四日の金龍きんりゆう寺宛寄進状(君ヶ畑共有文書)に君畠とみえる。慶長六年(一六〇一)以降の領主高野たかの村と同じ。同七年の検地では高一七石余・山手米六石(大岩日記)。寛永石高帳では高二三石余。元禄八年大洞弁天寄進帳では人数二七一(男一一九・女一四七、寺社方男五)。慶長一九年炭・割木運上が銀納になると炭二荷・代銀五匁を納め(大岩日記)、元和四年(一六一八)以降茶運上二七一斤・代銀七七匁余を上納した(「君ヶ畑村茶園覚帳」愛智郡志)。寛文三年(一六六三)年貢皆済目録(君ヶ畑共有文書)によれば物成一三石余、うち一〇分の一は大豆、免七ツ六分、小物成三石余・免六ツ五分。文化二年(一八〇五)からの江戸公事のため、当村は彦根藩江戸屋敷から二五両を裁判資金として借入れている。なお当時の家数三八とある(同三年「木地師一件書留帳」同文書)大皇器地祖おおきみきじそ神社は古くは大皇(太皇)大明神社といい、貞観元年(八五九)勧請、寛平一〇年(八九八)造営と伝え、祭神は惟喬親王

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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