吸付く(読み)スイツク

デジタル大辞泉 「吸付く」の意味・読み・例文・類語

すい‐つ・く〔すひ‐〕【吸(い)付く】

[動カ五(四)]
吸うためにぴったりとくっつく。「ひるがすねに―・く」
ぴったりと付いて離れないでいる。密着する。「テレビ画面に―・く」
[動カ下二]すいつける」の文語形
[類語]付くくっつくひっつくへばりつくこびりつく付ける触れる焼き付く焦げ付く吸着

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「吸付く」の意味・読み・例文・類語

すい‐つ・くすひ‥【吸付】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行五(四) 〙 吸って、または吸ったように、ぴったりとくっつく。吸ったように離れなくなる。密着する。
    1. [初出の実例]「つきとつきぬる物は皆すいつきて」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲下)
    2. 「御指を一口にさしあてさせたまへば、うれしげに思て、すいつきまゐらせけり」(出典:古今著聞集(1254)一七)
    3. 「彼の頭は考へれば考へる程、同じ場所に吸ひ付いたなり丸で動くことを知らなかった」(出典:彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉二二)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙すいつける(吸付)

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