くっ付く(読み)クッツク

デジタル大辞泉 「くっ付く」の意味・読み・例文・類語

くっ‐つ・く【くっ付く】

[動カ五(四)]
ある物に他の物がぴったりつく。接合する。付着する。「よく―・く接着剤
身を寄せる。つき従う。「親に―・いて離れない子」
味方になる。くみする。「敵方に―・く」
俗に、特定相手情愛を感じ、親しくなる。親しくなって肉体関係をもつ。「好いた者どうしが―・く」
食いつく。
「おれが何時いつ鼻を―・かれた」〈滑・浮世風呂・四〉
[類語](1付くひっつくへばりつくこびりつく付ける触れる吸い付く焼き付く焦げ付く吸着/(2従う随行する随伴する随従する追随するお供

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「くっ付く」の意味・読み・例文・類語

くっ‐つ・く【くっ付】

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙 ( 「くっ」は「くい(食)」が変化して接頭語化したものか )
  2. 歯でかみつく。食いつく。
    1. [初出の実例]「おめへはとんだふとっているの。此手をくっついてやりてへよふだ」(出典:洒落本・素見数子(1802)三)
  3. ある物が他の物に離れないように付着する。ねばりつく。密着する。つく。
    1. [初出の実例]「亦くすねとも通はして云ひ凡べて物のぴったりと。俗に云ふ。くっつくと云ふやうなことを云った詞と見えるでござる」(出典:志都の岩屋講本(1811)上)
  4. つき従う。従って味方する。
    1. [初出の実例]「今源氏へくっつきけいはくをひろぐやつ」(出典:歌舞妓年代記(1811‐15)九)
  5. 人と人とが一緒になる。行動を共にする。特に、男女が親しくなって同棲する。
    1. [初出の実例]「はら立まぎれに、ひょっと又ほかのものにくっつかれちゃアならねへから」(出典:洒落本・滑稽吉原談語(1802)一)

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