吸入副腎皮質ホルモン剤(読み)キュウニュウフクジンヒシツホルモンザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「吸入副腎皮質ホルモン剤」の解説

吸入副腎皮質ホルモン剤

製品名
《シクレソニド製剤》
オルベスコインヘラー(帝人ファーマ)
《ブデソニド製剤》
パルミコート(アストラゼネカ)
パルミコートタービュヘイラー(アストラゼネカ)
《フルチカゾンフランカルボン酸エステル製剤》
アニュイティ(グラクソ・スミスクライン)
《フルチカゾンプロピオン酸エステル製剤》
フルタイド(グラクソ・スミスクライン)
《ベクロメタゾンプロピオン酸エステル製剤》
キュバール(大日本住友製薬)
《モメタゾンフランカルボン酸エステル製剤》
アズマネックスツイストヘラー(MSD

 副腎皮質ふくじんひしつホルモン剤(ステロイド)を含む吸入剤で、気管支喘息ぜんそくの治療に用いられます。気道の炎症を改善しますが、すでに起きている発作を軽減する薬ではないので、毎日規則正しく使用してください。


 ブデソニド製剤のパルミコート吸入液0.25㎎と0.5㎎は、生後6か月以上5歳未満の乳幼児用です。


①皮膚・粘膜に刺激感・発疹ほっしんなどの症状が現れたときは、薬による過敏症状のことがあります。使用を中止して、すぐ医師に報告してください。


シクレソニド製剤フルチカゾンプロピオン酸エステル製剤フルチカゾンフランカルボン酸エステル製剤モメタゾンフランカルボン酸エステル製剤では、アナフィラキシーがおこることがあります。このような症状が現れたら、使用を中止して、すぐ医師に報告してください。


 口腔カンジダ、声がれ(嗄声させい)、咽喉頭症状(不快感、疼痛、乾燥、刺激感)、せき、味覚異常、気管支けいれん、心悸亢進しんきこうしん頻脈吐き気腹痛、関節痛、むくみ、胸痛肺炎口腔・咽頭刺激感、感染症、筋けいれん、白内障などが現れることがあります。


 使用中に異常を感じたら、医師に相談してください。


①吸入剤で1日1~2回吸入するのが原則です。薬が口腔内に均一にいきわたるように噴霧してください。また、吸入後は口腔内カンジダ症または嗄声を予防するため、うがいをしてください。


 急な使用中止は喘息を悪化させるおそれがあるので、減量や使用を中止するときは医師の指示に従ってください。


②有効な抗菌薬が存在しない感染症のある人には使用できません。さらにベクロメタゾンプロピオン酸エステル製剤は、全身真菌症の人、シクレソニド製剤ブデソニド製剤フルチカゾンプロピオン酸エステル製剤フルチカゾンフランカルボン酸エステル製剤モメタゾンフランカルボン酸エステル製剤は、在性真菌症の人は使用できません。また、結核性肺疾患または感染症、高血圧糖尿病などの病気がある人は、医師に相談してから用いてください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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