周延(読み)シュウエン

デジタル大辞泉 「周延」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐えん〔シウ‐〕【周延】

形式論理学で、命題がそこに含まれる概念の外延全部に主張されていること。例えば、「すべての人は動物である」において、「人」は周延されているが「動物」は周延されていない。また、「すべての人は植物ではない」においては、「人」も「植物」も周延されている。周布拡充

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「周延」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐えん シウ‥【周延】

〘名〙 伝統的形式論理学で、命題が、命題中の名辞の表わす集合成員全体について断言する場合、その名辞の命題に対する関係全称命題主語否定命題述語、たとえば、「すべての犬は動物である」の「犬」、および「ある泳ぐものは魚でない」の「魚」など。周布。〔論理学(1916)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「周延」の意味・わかりやすい解説

周延
しゅうえん
distribution

形式論理学の用語。ある命題において,その判断が主張することが,主語または述語となっている概念外延全体について成り立つ場合,この概念は周延しているといい,一部についてしか成り立たない場合は周延していないという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報