呼吸筋(読み)こきゅうきん

日本大百科全書(ニッポニカ)「呼吸筋」の解説

呼吸筋
こきゅうきん

呼吸運動をするときに働く筋群の総称。安静時はほぼ無意識に呼吸が繰り返されているが、この際に呼吸筋としておもに働いているのは横隔膜と外肋間筋(がいろっかんきん)である。吸気時はこの両方が収縮し、それぞれ垂直方向と水平および前後方向に胸郭を広げ肺に空気が送り込まれ、呼気時には弛緩して胸郭はすぼまり肺が自然にしぼむと同時に肺内の空気が送りだされる。こうした働きのために、横隔膜と外肋間筋は別に吸息筋ともよばれる。吸気時にはほかに肋骨挙筋や肋軟骨間筋などもかかわる。深呼吸のように大きく吸気が行われるときは、呼吸補助筋として斜角筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋のほか、大胸筋や前鋸(ぜんきょ)筋などの浅胸筋が収縮し、胸郭容積が大きく広がるのを助けている。呼気時にはほかに内肋間筋や胸横筋などもかかわり、深呼吸時に努力して呼気が行われるときは、呼吸補助筋として内肋間筋のほか腹直筋や腹斜筋などの腹筋群がこれを助ける。

[編集部]

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精選版 日本国語大辞典「呼吸筋」の解説

こきゅう‐きん コキフ‥【呼吸筋】

〘名〙 動物の呼吸運動を営む筋肉の総称。人では胸腔(きょうこう)を広げて吸息を起こす吸息筋と、胸腔をせばめて息を吐かせる呼息筋とに分けられる。前者には横隔膜、外肋間筋など、後者には腹壁筋、内肋間筋などがある。

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デジタル大辞泉「呼吸筋」の解説

こきゅう‐きん〔コキフ‐〕【呼吸筋】

呼吸運動をするための筋肉。動物の種類によって異なり、ヒトでは外肋間筋がいろっかんきん・肋軟骨間筋・内肋間筋・肋骨挙筋・横隔膜など。

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世界大百科事典内の呼吸筋の言及

【呼吸】より


[呼吸運動]
 肺胞と外界の間のガス交換,つまり換気は,呼吸運動によって生ずる気道の各部の圧力の差が原動力となって起こる。外呼吸のための運動を呼吸運動,それに働く骨格筋を呼吸筋という。呼吸運動は規則正しい吸息と呼息の交代である(図9)。…

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