脊柱(せきちゅう)と上肢をつないでいる筋で、扁平(へんぺい)な三角形状である。底辺にあたる部分は後頭骨、項靭帯(こうじんたい)・第7頸椎(けいつい)と全胸椎の棘突起(きょくとっき)、およびその棘突起を覆う靭帯などからおこり、頂点部分は肩甲骨の肩甲棘、肩峰、鎖骨外側2分の1の部分についている。僧帽筋の名の由来は、左右の僧帽筋をあわせると不等辺四辺形となり、カトリック教フランシスコ会の一派「カプチン修道会」の修道士のかぶる長頭巾(ながずきん)カプチンcapuchinに似ることによる。僧帽筋は全体としてみると、肩甲骨および鎖骨の外側端を脊柱に向かって引く働きをするが、細かくは上・中・下の部分で働きは異なっている。上部は肩甲骨と鎖骨の肩峰端を上内方へ上げ、中部は肩甲骨を内側へ引き、下部は肩甲骨を内下方に引き下げる。なお、僧帽筋と胸鎖乳突筋とは同じ神経(副神経と頸神経叢(そう))の支配を受ける。
[嶋井和世]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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【背部の筋肉】
[背筋]
背部にある筋肉は,大別して浅背筋群と深背筋群に分ける。前者は背部の浅層にあり,これに僧帽筋,広背筋,肩甲挙筋,菱形筋がある。これらは背部にあるけれども発生学的には上肢の筋肉に属し,したがって支配神経は,上肢に分布する腕神経叢に由来し,またその付着部は上肢帯(鎖骨,肩甲骨)および上腕骨で,筋肉の収縮は上肢の運動に関係している。…
※「僧帽筋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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