和唐紙(読み)ワトウシ

精選版 日本国語大辞典 「和唐紙」の意味・読み・例文・類語

わ‐とうし‥タウシ【和唐紙】

  1. 〘 名詞 〙 文化元年(一八〇四)頃、京都の中川儀右衛門が江戸深川で、中国から輸入する唐紙をまねて三叉(みつまた)を用いて漉いた紙。昭和七年(一九三二)頃には廃絶した。
    1. [初出の実例]「玉川の辺にて和唐紙を製す」(出典:随筆・金曾木(1810))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「和唐紙」の意味・わかりやすい解説

和唐紙
わとうし

中国の唐紙(とうし)に似せて製造された紙。大判の和紙で、襖(ふすま)紙などに使用された。文化・文政(ぶんかぶんせい)年間(1804~30)に、京都の中川儀右衛門なる者が江戸の深川に製紙工場を設け、宝来紙(ほうらいし)と名づけた紙を漉(す)き出したのが始まりである。

[町田誠之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む