日本歴史地名大系 「和束杣」の解説
和束杣
わつかのそま
和束川流域の和束郷一帯に比定される南都興福寺領の杣。
和束郷の地域は中央部を西南に和束川が流れ、北方は
山地ではあるが、南方には木津川が流れ、木津川沿いに伊賀街道が通る。また和束川沿いの
当地辺が杣としていつ頃から利用されたかは不明だが、距離的にみて恭仁京造営に当たって材木が切り出されたと考えられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
和束川流域の和束郷一帯に比定される南都興福寺領の杣。
和束郷の地域は中央部を西南に和束川が流れ、北方は
山地ではあるが、南方には木津川が流れ、木津川沿いに伊賀街道が通る。また和束川沿いの
当地辺が杣としていつ頃から利用されたかは不明だが、距離的にみて恭仁京造営に当たって材木が切り出されたと考えられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
…古く聖武天皇の恭仁(くに)京造営時より,一帯の山は杣(そま)として利用されたものと考えられ,天皇の子安積(あさか)親王の死(744)を悼んだ大伴家持の歌に〈和豆香(わづか)そま山〉の名がみえる(《万葉集》巻三)。和束杣は,のちには興福寺領となっており,源平争乱の際には平氏が兵士や兵粮米を賦課し,杣工らはその停止を訴えている。元弘の乱の際,後醍醐天皇はいったんは〈和束ノ鷲峰山〉に逃れたが〈余リニ山深ク里遠シテ,何事ノ計略モ叶マジキ処〉なので,さらに笠置に遷幸したという(《太平記》巻二)。…
※「和束杣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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