湯谷(読み)ゆだに

日本歴史地名大系 「湯谷」の解説

湯谷
ゆだに

湯谷川の上流、現湯谷に比定される中世地名で、吉河上よかわかみ庄に属する。宝徳元年(一四四九)一二月七日の比丘尼理栄寄進状(吉井家蔵法光寺文書)によると、佐藤南殿の妻比丘尼理栄は買得した安真名内「湯谷たなをのはな」の田地一段を、宝岑禅門の菩提のため法光ほうこう寺へ永代寄進している。年未詳一一月二四日の吉河上庄法光寺領内検帳(法光寺文書)に「一反十代 温谷」とある「温谷」は湯谷のことであろう。

湯谷
ゆたに

[現在地名]下関市大字吉田

吉田よしだの北東部、貞恒さだつね川の上流、山間にある温泉。

「注進案」に、

<資料は省略されています>

とみえ、天保(一八三〇―四四)の頃には温泉の存在が確認されているが、幕末まで温泉としての機能はなかった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

普及版 字通 「湯谷」の読み・字形・画数・意味

【湯谷】よう(やう)こく

日の出る所。暘谷。〔山海経、海外東経〕下に湯谷り。湯谷の上に扶桑(ふさう)り。十日の浴する。~水中に居る。大木り。九日は下枝に居り、一日上枝に居る。

字通「湯」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の湯谷の言及

【熊野】より

…これを原拠とし,その女の名を熊野とした能,およびこれに基づく近世邦楽がある。(1)能 喜多流は〈湯谷〉と書く。三番目物。…

※「湯谷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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