和気亀亭(読み)わけ・きてい

朝日日本歴史人物事典 「和気亀亭」の解説

和気亀亭(4代)

没年:明治35(1902)
生年:文政9(1826)
明治期京焼を代表する作陶家。和気家は寛延1(1748)年,京都五条坂に開窯した亀屋平兵衛の流れを引き,3代平兵衛(?~1807)より亀亭と号す。備前(岡山県)出身の和気平吉(?~1822)が2代亀亭となり,4代亀亭は3代亀亭亀屋平吉郎の長男として京都に生まれる。幼名は岩松。文久2(1862)年,家督相続し亀屋平吉と称した。明治初年に和気を本姓とし,和気平吉と改めたが,亀亭の号とともに和気亀亭と呼ばれる。明治6(1873)年京都府の勧業場御用掛となり,その後,国内の博覧会・展覧会を初め,9年フィラデルフィア万国博覧会,11年パリ万国博覧会,12年シドニー万国博覧会などでも受賞を重ねた。

(伊藤嘉章)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「和気亀亭」の解説

和気亀亭(2代) わけ-きてい

?-1822 江戸時代後期の陶工
備前(岡山県)の人。初代亀亭の跡をつぐ。磁器改良につとめ,門人の宮田熊吉(亀熊)を肥前有田に派遣して染め付け磁器を完成させた。ただし染め付けの完成を3代のときとする説もある。文政5年死去。通称は平吉。

和気亀亭(4代) わけ-きてい

1826-1902 幕末-明治時代の陶工。
文政9年生まれ。3代和気亀亭の長男。文久2年家督をつぐ。明治6年京都府勧業場につとめ,パリ万国博覧会などに出品した。明治35年死去。77歳。名は平吉。

和気亀亭(初代) わけ-きてい

?-? 江戸時代中期の陶工。
寛延元年(1748)京都五条坂に窯をひらく。のち播磨(はりま)の亀坪石をつかい白磁をつくった。屋号は亀屋。通称は平兵衛。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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