善導寺門前(読み)ぜんどうじもんぜん

日本歴史地名大系 「善導寺門前」の解説

善導寺門前
ぜんどうじもんぜん

[現在地名]久留米市善導寺町飯田

日田街道の北側に位置した浄土宗善導寺の門前町飯田いいだ村のうち。上三郡絵図には飯田村と区別されて善導寺境内が方形に描かれ、北側に明生池・茅野がある。幕末の筑後川絵図(木村家蔵)では筑後川左岸の赤岩あかいわに続いて善導寺町と善導寺寺内がある。善導寺開山聖光の生誕地である筑前国香月かつき(現北九州市八幡西区)の住人が移住して以後、門前町として発達したという。元和六年(一六二〇)久留米藩領になると屋敷割がなされ、二四軒の寺侍と寺庄屋が置かれ、のちには代官が置かれて関所札を発行した(善導寺町誌)。「筑後地鑑」は「法会ニ逢ヘバ老若那聚シ、三夜白ク市を成シ、膏油ヲ焼イテ咎ニ続キ、商買売シテ門前擾々タリ」と賑いを伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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