茅野(読み)チノ

デジタル大辞泉 「茅野」の意味・読み・例文・類語

ちの【茅野】[地名]

長野県中部の市。諏訪湖南東にあり、蓼科たてしな南西麓を占める観光地寒天製造が盛ん。人口5.6万(2010)。

ちの【茅野】[姓氏]

姓氏の一。
[補説]「茅野」姓の人物
茅野蕭々ちのしょうしょう
茅野雅子ちのまさこ

かや‐の【×茅野/×萱野】

茅の生えている野原
葛城かづらきの高間の―はや知りて」〈・一三三七〉

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精選版 日本国語大辞典 「茅野」の意味・読み・例文・類語

ちの【茅野】

長野県中東部地名。東部に蓼科山八ケ岳があり、蓼科高原大部分を占める。パセリセロリなど高冷地野菜栽培を行ない、寒天を特産蓼科温泉郷白樺湖尖石遺跡などがある。昭和三三年(一九五八市制

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改訂新版 世界大百科事典 「茅野」の意味・わかりやすい解説

茅野[市] (ちの)

長野県中東部,諏訪地方東部にある市。1958年市制。人口5万6391(2010)。中世に諏訪氏の居城が西部の上原に築かれ,近世には甲州道中の宿駅が南部の金沢に置かれた。市域は八ヶ岳,蓼科(たてしな)山の西麓(山浦地方と呼ぶ)の大部分を占め,この地方の中心であり,市役所の標高が801mで全国で最も高いことに示されるように高原の町である。JR中央本線,中央自動車道が通じる。諏訪の内陸工業地帯の一部として電子,精密などの機械工業が発達するが,またのこぎりや寒天などの地場産業もあり,冬の寒さと晴天を利用した天然の角寒天の製造は全国生産の大半を占めている。農業ではセロリやレタスなどの高原野菜,リンドウ,キク,アスターなどの花の栽培が盛んである。白樺湖,蓼科高原,八ヶ岳などの観光地が市域にあり,観光産業も地域経済に大きな比重をもっている。八ヶ岳山麓に位置する尖石(とがりいし)遺跡は日本の縄文中期を代表する遺跡である。
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