善所・善処(読み)ぜんしょ

精選版 日本国語大辞典 「善所・善処」の意味・読み・例文・類語

ぜん‐しょ【善所・善処】

〘名〙
仏語。六道(六趣)の中で、衆生(しゅじょう)善業の因によって行く人間、天上の二趣。天上の神と人間の世界。また、諸仏浄土極楽浄土。→後生善処(ごしょうぜんしょ)
※百座法談(1110)六月五日「妙法蓮花はうたがひなき現世安隠後生善所の薬草にこそは候ふらめ」
② 安全な場所。
※金(1926)〈宮嶋資夫〉五「退いて身を善所(ゼンショ)におかなかったか」
③ 良いところ。良い点。
日本道徳論(1887)〈西村茂樹〉二「今日に至り猶人民精神品行の善処あるは、祖先以来の儒道教育に由る者にして」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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