善柔（読み）ゼンジュウ

デジタル大辞泉

ぜん‐じゅう〔‐ジウ〕【善柔】

１ 表面は柔和で、内心は誠意のないこと。また、その人。
「苦言を悪み―を好し」〈阪谷素・明六雑誌四三〉
２ 善良で気の弱いこと。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ぜん‐じゅう‥ジウ【善柔】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 外面は柔和だが、内心にまごころがないこと。また、その人。表面で柔和をよそおい、へつらうこと。また、その人。〔文明本節用集（室町中）〕 〔論語‐季氏〕
3. ② 善良で気の弱いこと。
   1. [初出の実例]「又善柔(ゼンヂウ)とは善悪は随分がてんながらも我勝手なる事には悪とはしりてもさけんとせず善としりてもすすまんとせず」(出典：談義本・世間万病回春（1771）四)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【善柔】ぜんじゆう（じう）

媚びて誠意がない。〔論語、季氏〕辟(べんぺき)（要領のよい人）を友とし、善柔を友とし、佞(べんねい)（人さわりのよい人）を友とするは、損なり。

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出典　平凡社「普及版 字通」