四目(読み)よつめ

精選版 日本国語大辞典 「四目」の意味・読み・例文・類語

よつ‐め【四目】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 目が四個あること。また、そのもの。
    2. (かぶら)に目を四つあけたもの。しめや。しめ。
      1. [初出の実例]「臥鳥射る弓箭の事。〈略〉うづらならば、四目かじどうにて射べし」(出典:挟物之記(室町中か))
    3. 木製の、ふたの形の小さな椀(わん)。末(すえ)かさ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    4. よつめがき(四目垣)」の略。
      1. [初出の実例]「四目垣(ツメ)へからませたは三ツ股に山茶花」(出典:人情本・縁結月下菊(1839)中)
    5. よつめや(四目屋)[ 二 ]
      1. [初出の実例]「能書の通りじゃ四つ目安いもの」(出典:雑俳・柳多留‐二二(1788))
    6. 紋所の名。四つ目(ゆい)をいろいろに図案化したもの。かどたてよつめ、そりよつめ、つなぎよつめ、ねじよつめ、ひらよつめ、よつめぐるまなどがある。
      1. [初出の実例]「向ふより長門之介、花色の着附、四つ目の紋」(出典:歌舞伎・韓人漢文手管始(唐人殺し)(1789)一)
    7. 自動車で、前照灯が左右各二灯、計四灯の型式のものをいう。
      1. [初出の実例]「ヘッドライトも、他車に先がけて四つ目にしたものである」(出典:マイ・カー(1961)〈星野芳郎〉三)
    8. 眼鏡を使用している人をいう。
  2. [ 2 ] ( 四ツ目 ) 東京都墨田区江東橋三、四丁目と江東区毛利一、二丁目とを結び、竪川にかかる四之橋のこと。江戸時代、その北詰に青物市場があった。

し‐もく【四目】

  1. 〘 名詞 〙 広く四方を見わたすこと。また、物事をくまなく観察してそれらの本質をとらえることもいう。
    1. [初出の実例]「聖朝仁超四目、道冠九頭」(出典:経国集(827)二〇)

し‐め【四目】

  1. 〘 名詞 〙しめや(四目矢)」の略。
    1. [初出の実例]「四目の寸三ふせなり。目は四あるべきこと本也」(出典:就弓馬儀大概聞書(1464))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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