四顛倒(読み)シテンドウ

デジタル大辞泉 「四顛倒」の意味・読み・例文・類語

し‐てんどう〔‐テンダウ〕【四×顛倒】

仏語。真の仏の智慧からみれば誤っている四つの考え。無常を常、苦を楽、無我を我、不浄を浄と思う凡夫のまちがった考え。また、涅槃ねはん実相に対して、常を無常、楽を苦、我を無我、浄を不浄と誤り解すること。四倒

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精選版 日本国語大辞典 「四顛倒」の意味・読み・例文・類語

し‐てんどう‥テンダウ【四顛倒】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。顛倒の妄見を四つに分類したもの。真の仏智からみれば、世間の一切のものは、無常を常、苦を楽、無我を我、不浄を浄として、とらわれていること。また、涅槃(ねはん)の実相に対しては、常を無常、楽を苦、我を無我、浄を不浄とあやまり解すること。合わせて八顛倒という。四倒。
    1. [初出の実例]「如風能鄣静、土能鄣水、湿能鄣火、五黒十悪鄣人天、四顛倒鄣声聞果」(出典教行信証(1224)四)
    2. [その他の文献]〔北本涅槃経‐一七〕

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