実相(読み)じっそう(英語表記)tattvasya lakṣaṇam; bhūta-tathatā

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

実相
じっそう
tattvasya lakṣaṇam; bhūta-tathatā

仏教用語。あらゆるあり方の本性。真実の姿。ありのままの真実。漢訳「実相」に対応するサンスクリット原語は一様ではないが,いずれの場合も,単なる言葉で表現することのできない仏教の究極的な真実を示す。部派仏教に対し,特に大乗立場からみた真実を強調する場合に用いられる。その内容は諸教学によって異なるが,究極の立場を示す点ではいずれも同じ。中国仏教の一頂点をなす天台宗の教学が,『法華経』中の「諸法実相」の思想によって展開されたものであることは特に有名。

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デジタル大辞泉の解説

じっ‐そう〔‐サウ〕【実相】

実際のありさま。ありのままの姿。「社会の実相
仏語。真実の本性。不変の理法真如法性(ほっしょう)。

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大辞林 第三版の解説

じっそう【実相】

実際のありさま・事情。 「社会の-」
〘仏〙 この世界の真実でありのままの姿。法性ほつしようや真如の別名とされる。 → 諸法実相

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精選版 日本国語大辞典の解説

じっ‐そう ‥サウ【実相】

〘名〙
① (「真実の体相」の意) 仏語。一切のもののありのままの真実のすがた。生滅・無常を離れた、万物の真相。森羅万象(しんらばんしょう)、あらゆる現象の仮のすがたの奥にある真実の相。真如。本体。一如。
※往生要集(984‐985)大文四「微妙浄法身、具足諸相好。一々相好、即是実相。実相法界、具足無減」
※十善法語(1775)一〇「全く真如実相のよそほひなり」 〔法華経‐方便品〕
② 真実の状態。実際の有様。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※侏儒の言葉(1923‐27)〈芥川龍之介〉鼻「恋人と云ふものは滅多に実相を見るものではない」 〔張耒‐休日同宋遐叔詣法雲遇李公択黄魯直有作呈魯直遐叔詩〕

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