回転座標系(読み)カイテンザヒョウケイ(その他表記)rotatory coordinate-system

デジタル大辞泉 「回転座標系」の意味・読み・例文・類語

かいてん‐ざひょうけい〔クワイテンザヘウケイ〕【回転座標系】

慣性系に対し、回転運動をしている座標系回転が一様な物体上の回転座標系で物体の運動を考えるときには、遠心力コリオリの力など慣性力が導入される。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「回転座標系」の意味・読み・例文・類語

かいてん‐ざひょうけいクヮイテンザヘウケイ【回転座標系】

  1. 〘 名詞 〙 慣性系に対して回転運動をする座標系。地球に固定した座標系は回転座標系である。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「回転座標系」の意味・わかりやすい解説

回転座標系 (かいてんざひょうけい)
rotatory coordinate-system

慣性座標系に対して回転している座標系。この上では遠心力およびコリオリの力という慣性力が生ずる。地球のまわりをほぼ円軌道を描く月は回転座標系に静止していると考えられ,地球から離れようとする遠心力と,地球への引力とがつり合っている。コリオリの力は回転座標系に対して動いている物体に作用する。地球自身も慣性座標系に対して回転しており,台風の進路が北(南)半球で右(左)に曲がるのはコリオリの力のためである。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「回転座標系」の意味・わかりやすい解説

回転座標系
かいてんざひょうけい
rotatory coordinate system

慣性座標系に対してある軸のまわりに回転している座標系。たとえば,メリーゴーランドに固定した座標系。地球に固定した座標系も自転を考慮すれば回転座標系である。回転座標系からみた運動を決める運動方程式ニュートンの運動方程式の力の項に3種の見かけの力 (遠心力,コリオリの力,横慣性力。→慣性力 ) を加えたものとなる。これらの見かけの力は座標系の回転に起因する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android