うちわ‐うりうちは‥【団扇売】
- 〘 名詞 〙
- ① 江戸時代の行商人の一種。団扇を二本の篠(しの)にたくさんはさんで初夏に売り歩いた。《 季語・夏 》
- [初出の実例]「蝉啼(なく)や木のぼりしたる団売〈其角〉」(出典:俳諧・葛の松原(1692))
- ② 歌舞伎狂言の所作事の一種。安永四年(一七七五)八月江戸森田座で演じられた長唄による四季の所作事「袖模様四季色歌(そでもようしきのいろえ)」などが有名。
- [初出の実例]「団扇売(うちはうり)のせりふだの、たばこ売のせりふだの〈略〉といふものが
切(すたりきっ)た」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 