公式の記者会見ではない場所で、取材対象者を記者団が取り囲んで行う取材。あるいは正式な記者会見ではなく、取材対象者が自動車を降りて建物に移動するまでの間など、隙間(すきま)時間を利用して行う、非公式会見も囲み取材と称する。ぶら下がり取材ともいう。犯罪の容疑者などを記者やカメラマンが大人数で取り囲み、身動きができない状態で質問に答えさせる行為は、メディア・スクラムの典型としてしばしば問題になることもある。
本来、囲み取材は非公式な会見であるが、時には公式会見を囲み取材の形で行うこともある。小泉純一郎は首相在任時、記者クラブとの合意により、1日2回の囲み会見を行ったのが、その典型例である。その後も歴代首相は定期的な囲み取材に応じてきたが、2012年(平成24)12月に首相に就任した安倍晋三(あべしんぞう)は、首脳の発言の重要性と国益に対する影響を考えれば、その発言は「情勢を把握し熟慮したものでなければならない」として、ぶら下がり会見を廃止。その分、公式会見を増やしている。
[編集部]
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