出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…原始的な魚類を除く脊椎動物では,体腔の前部に位置する心臓はその後ろに生じた隔壁によって体腔の主部から隔離されている。この隔壁を一般に横中隔といい,これによって隔てられた,心臓をいれた空間を囲心腔という。両生類・爬虫類では肺の発達と関連して,胸囲心膜とよばれる新しい隔壁が横中隔の一部から発達し,囲心腔と腹腔とを境するようになる。…
…多くの無脊椎動物では,脊椎動物の静脈に相当する構造のものはない。心臓の発達する多くの軟体動物や甲殻類では,体組織からの血液は,心臓周囲に広がる大きな組織間隙(かんげき)(囲心腔)に集められ直接心臓に入る。環形動物,節足動物,尾索類の血行路の一部は,その筋層の収縮による蠕動(ぜんどう)運動によって血液循環の動力源(心臓)となっているが,これも組織間隙から直接血液を集めている。…
※「囲心腔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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