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血液循環 けつえきじゅんかんblood circulation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

血液循環
けつえきじゅんかん
blood circulation

血液が血管系内を絶えず一定方向に流れて体内を循環すること。血液循環の原動力心臓の拍動にある。循環系は大循環小循環の2系統に大別される。大循環とは左心室に始り,大動脈,小動脈,組織毛細血管,小静脈,大静脈などを経て右心房に達するまでの経路のことをいう。大循環のおもな役割全身の組織に酸素,栄養などを供給し,二酸化炭素,尿素などの老廃物を除去することにある。一方,小循環とは右心室に始り,肺動脈,肺毛細血管,肺静脈などを経て左心房にいたるまでの経路のことで,その役割は全身から還流してきた静脈血を肺で動脈血に変えること,つまり全身からの二酸化炭素を排出し,酸素を補充することである。

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デジタル大辞泉の解説

けつえき‐じゅんかん〔‐ジユンクワン〕【血液循環】

血液が血管を通り一定の方向に巡り流れること。心臓の収縮が原動力となり、全身を循環する。大循環(体循環)と小循環(肺循環)とに分けられる。

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百科事典マイペディアの解説

血液循環【けつえきじゅんかん】

心臓から出た血液が動物体内を一定方向に流動し再び心臓にもどること。開放血管系閉鎖血管系とがある。ヒトをはじめ脊椎動物は後者に属し,鰓(えら)呼吸型と肺呼吸型とに分かれ,肺呼吸型循環系では,小循環(肺循環)と大循環(体循環)の2経路がある。
→関連項目新生児

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世界大百科事典 第2版の解説

けつえきじゅんかん【血液循環 blood circulation】

成人の血液量,約5l(体重の6~8%)の大部分は心臓および血管系にあり,心臓のポンプ作用によって動脈→各臓器の毛細血管→静脈の順に流れ,再び心臓へ還流する。この血液循環の原理を明らかにしたのはW.ハーベーである(1628)。それ以前は血液が右心室から左心室へ,目に見えない隔壁を通して流れるという,ガレノスの血液学説が信じられていた。しかし13世紀にアラビアではイブン・アンナフィースが肺循環について記載しており(《典範綱要》),おそらくこれがラテン語訳されてヨーロッパに伝えられ,16世紀にM.セルベトゥスにより,改めて肺循環説が提起された(《キリスト教の復活》)。

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大辞林 第三版の解説

けつえきじゅんかん【血液循環】

血液が血管系を常に一定の方向に循環する現象。閉鎖循環系と開放循環系がある。爬虫はちゆう類・哺乳ほにゆう類は前者で、左心室から全身をめぐって右心房に戻る大循環(体循環)と右心室から肺をめぐって左心房に戻る小循環(肺循環)とがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

血液循環
けつえきじゅんかん

血液が動物体内を循環することをいう。閉鎖血管系をもつ脊椎(せきつい)動物、無脊椎動物中の環形動物・紐形(ひもがた)動物・軟体動物の頭足類などでは、血液は血管内にとどまり、毛細血管より浸出した血漿(けっしょう)とリンパ球が組織液(脊椎動物では組織液とリンパ液)となる。一方、節足動物、頭足類を除く軟体動物などの開放血管系には毛細血管はなく、血液は組織の間(血体腔(たいこう))を流れる。この場合、血液と組織液の区別はなく、血液は血リンパとよばれる。血液の循環は、ミミズやナメクジウオのような原始的なものでは血管の拍動による。節足動物には、数対の心門とよばれる穴をもった管状の心臓がある。ホヤ類の管状の心臓には弁がなく、ときどき血流の方向が逆転する。低い圧力で働く循環系をもつ頭足類、節足動物などには補助心臓がある。脊椎動物の循環系には、魚類、両生類の幼生にみられるえら呼吸型と、両生類の成体と爬虫(はちゅう)類、鳥類、哺乳(ほにゅう)類にみられる肺呼吸型がある。肺呼吸型循環系は小循環(肺循環)と大循環(体循環)に分かれる。鳥類と哺乳類とは2心室2心房の心臓をもち、大循環と小循環が異なる血圧で働いている。ワニ類の心臓も2心房2心室であるが、潜水によって循環の状態が切り替わり、大循環と小循環の仕切りは完全ではない。えら呼吸型循環系の心臓は1心室1心房である。身体各部に送られる血液の分配量は、主として小動脈の太さを調節する血管収縮神経と血管拡張神経のインパルス頻度によって定まっている。
 なお、胎盤のある動物では、胎児は成体とは循環のようすが異なっている。[村上 彰]

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