国府祭(読み)こうのまち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国府祭」の意味・わかりやすい解説

国府祭
こうのまち

神奈川県大磯町相模国総社六所神社で 5月5日に行なわれる祭り。大磯町国府本郷にある神揃山(かみそりやま)と大矢場(逢親場)に,相模国一宮寒川神社二宮川勾神社(かわわじんじゃ),三宮比々多神社(ひびたじんじゃ),四宮前鳥神社(さきとりじんじゃ),平塚八幡宮の五社が参集して行なわれる。午前中に神揃山に五社の神輿が参集し,正午に,一宮と二宮の神職がトラの皮をわずかに相手よりも前に出すことを 3度繰り返し,三宮の宮司による「いずれ明年まで」のことばで終わる座問答がある。その後,五社は神揃山の下の大矢場に移動して六所神社と合流し,五社の宮司が守公神(しゅこうしん)を六所神社の神輿に捧げたあと,大磯町長扮する国司代による各社への奉幣が行なわれる。大矢場には舟形舞台がつくられ,獅子舞サギと竜のかぶり物を着ける鷺舞と竜舞が舞われる。(→国府

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世界大百科事典(旧版)内の国府祭の言及

【大磯[町]】より

…西行の歌で知られる鴫立沢(しぎたつさわ),島崎藤村の墓のある地福寺,高田保ゆかりの高田公園などがある。町の西郊の国府は相模国府のあったところで,相模の総社といわれる六所神社があり,今に伝わる国府祭(こうのまち)は毎年5月5日に行われ,神揃山の〈座問答〉の神事は県の無形民俗文化財に指定され,1月14日夜の北浜海岸の左義長,3月の白岩神社の歩射(ぶしゃ),7月の高来神社の御船祭などとともに人々を集めている。【伊倉 退蔵】
[大磯宿]
 相模国の東海道の宿場町。…

※「国府祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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