国連世界人権会議(読み)こくれんせかいじんけんかいぎ

百科事典マイペディア 「国連世界人権会議」の意味・わかりやすい解説

国連世界人権会議【こくれんせかいじんけんかいぎ】

世界人権宣言45周年を記念して1993年6月14日ウィーンで開かれた人権会議。171ヵ国とNGOも参加。同会議は世界人権宣言の実現を図ることを目的とするもので,1968年にテヘランで開かれた〈人権に関する国際会議〉(〈テヘラン宣言〉を採択)に続くもの。会議では人権(基本的人権)は普遍的だとする先進諸国と,各国・地域の特殊性や歴史・文化・宗教的背景を考慮すべきだとする発展途上国主張対立。最終文書の〈ウィーン宣言〉では双方の主張を妥協させ,人権の促進と保護を国際社会の最優先課題としながらも,国家や地域の特殊性や歴史的・文化的・宗教的な背景へ留意することも盛り込まれた。発展途上国の〈発展の権利〉についても普遍的な権利として認め,その他女性や子供の権利擁護,少数民族の人権保護を掲げた。また国連総会に対し,国連人権センターの強化並びに人権高等弁務官の設置を勧告した。
→関連項目国際連合

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android