国際監査基準(読み)こくさいかんさきじゅん(英語表記)international standards on auditing

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国際監査基準
こくさいかんさきじゅん
international standards on auditing

国際的に統一された監査の基準。略称ISA。ISAは、世界の会計士団体により構成される国際機関である国際会計士連盟(IFAC)によって作成、公表されている。IFACは、1977年ニューヨークにおいて設立され、2010年現在124か国、159の加盟団体を有し、世界250万人以上の監査、企業、学会における会計士が加盟している。そのミッション(使命)は、高品質の専門的基準を確立、推進することによって国際的な経済の発達に寄与することである。

 ISAは、IFACのなかに設置されている国際監査・保証基準審議会(IAASB)で策定される。2009年版ISAの内容は、品質管理基準と伝統的財務諸表監査基準に分かれており、後者は、一般原則と責任、リスク評価とリスク評価対応、監査証拠、他の監査人の利用、監査結果と報告などが規定されている。この2009年版ISA(2009 Handbook of International Standards on Auditing and Quality Control)は、IFACのホームページから無料でダウンロードできる。

 日本の監査の基準は、企業会計審議会(金融庁)が設定する監査基準と日本公認会計士協会が公表する監査基準委員会報告書等をあわせて「一般に公正妥当と認められる監査の基準」とされており、ISAの内容を取り込んだものとなっている。日本の監査基準も継続的に見直しが実施され、ISAとの整合性をより高め、公認会計士監査の質の向上を図っている。今後、国際財務報告基準(IFRS)の日本への導入が2015年に計画されており、その際には、上場会社は、IFRSによる財務諸表の作成とISAによる監査が行われる可能性がある。

[中村義人]

『内藤文雄・松本祥尚・林隆敏編著『国際監査基準の完全解説』(2010・中央経済社)』

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