日本歴史地名大系 「園林寺跡」の解説 園林寺跡おんりんじあと 鹿児島県:肝属郡根占町川南村園林寺跡[現在地名]根占町川南「三国名勝図会」に記される立地から、現在の諏訪上(すわかみ)にある共同墓地から東の水田一帯約一ヘクタールが境内であったとみられ、旧正門にあたる共同墓地入口に仁王像がほぼ完全な姿を残している。曹洞宗不見派の寺院で、越前興禅(こうぜん)寺(現福井県武生市)の末寺、本尊は釈迦如来(文政七年「小根占名勝志」県立図書館蔵)。応永二四年(一四一七)薩摩国松尾(まつお)城(現川辺町)で討死した禰寝清平の冥福を祈って建立されたと伝えるが、文和二年(一三五三)初秋の年紀をもつ寺宝の磬銘に園林寺とみえ、開山とされる不見妙見(道元の嫡弟子)の嫡弟子玄明が正安二年(一三〇〇)に開基したとの伝承もある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by