圧死(読み)アッシ(その他表記)traumatic asphyxia

デジタル大辞泉 「圧死」の意味・読み・例文・類語

あっ‐し【圧死】

[名](スル)おしつぶされて死ぬこと。「倒れたブロック塀の下敷きになって圧死した」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「圧死」の意味・読み・例文・類語

あっ‐し【圧死】

  1. 〘 名詞 〙 強い力で、押しつぶされて死ぬこと。
    1. [初出の実例]「弾丸破烈、圧死(アッシ)の体(てい)」(出典西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一三)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐順帝紀〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「圧死」の意味・わかりやすい解説

圧死 (あっし)
traumatic asphyxia

胸部あるいは胸腹部が圧迫され,呼吸運動が障害されて窒息死すること。災害時などに土砂崩れ雪崩によって土砂や雪に埋没した場合や,倒壊家屋,重量物,人なだれなどの下敷きになった場合,物の間に挟まれた場合に起こる。特異な場合として,〈布団蒸し〉や〈簀の子(すのこ)責め〉などによっても生じることがある。純粋な圧死は少なく,土砂崩れや雪崩の際は鼻口閉塞や気道内の土砂や雪による閉塞を伴ったり,胸腹部が強圧された場合は,心臓,肺,肝臓などの重要臓器や大動脈などの大血管の破裂を伴っていることが多い。圧死の場合は,呼吸運動の障害だけでなく,血液循環も障害され,頭部,顔面,頸部,上胸部に強い鬱血(うつけつ)があり,顔面や上胸部に皮膚溢血(いつけつ)点が出現し,眼結膜,口腔粘膜,咽喉部や気管上部粘膜,頭蓋骨の骨膜,側頭筋などに多数の溢血点や溢血斑が出現する。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

普及版 字通 「圧死」の読み・字形・画数・意味

【圧死】あつし

圧殺される。

字通「圧」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android