ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地下家伝」の意味・わかりやすい解説
地下家伝
じげかでん
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新清和院(しんせいわいん)(光格(こうかく)天皇中宮)北面の侍、三上景文(みかみかげふみ)の編纂(へんさん)になる地下の家譜集成。33巻。1842年(天保13)9月に着手し、44年5月に完成。巻1の六位蔵人(くろうど)から始まり、巻20までが六位の地下官人の、巻21より巻32までが諸公家(くげ)、四親王家、諸門跡(もんぜき)などの諸大夫(しょたいふ)・侍(さむらい)・坊官候人(こうにん)の略歴を家ごとに掲げてあり、最終巻に編者の秦(はた)氏三上氏の家譜を載せる。書き継ぎされて、安政(あんせい)年間(1854~60)に及ぶ。刊本は『日本古典全集』(第6期)に収録。
[橋本政宣]
…洞院家数代をはじめ重訂増補を経て後世に伝写され,巻数順序も不同であるが,皇別(源平橘),神別(藤原氏を中心に),その他諸蕃として出自によって分類されており,後世の系図編纂に多大の影響を与えている。
[近世以降の系図編纂]
近世に成立した公家系図には,《諸家伝》(《日本古典全集》所収),《増補諸家知譜拙記》(1838年まで),《地下家伝》(1844年,三上景文編集,《日本古典全集》所収)等がある。武家系図では,江戸幕府が諸大名,旗本に命じた家譜の書上げを集大成した幕府官撰の《寛永諸家系図伝》(漢文,和文の2種)がある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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