地中海火山帯(読み)ちちゅうかいかざんたい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「地中海火山帯」の意味・わかりやすい解説

地中海火山帯
ちちゅうかいかざんたい

地中海北部からギリシアを経てコーカサスへ至る第四紀(過去約258万年間)の火山の地理的分布のことで、環太平洋火山帯に対して用いられる。アフリカプレートがユーラシアプレートの下に沈み込むことに関係して生じた西側の火山群と、ユーラシアプレートとアラビアプレートとの衝突に関係してできた東側の火山群とがある。岩石はアルカリ元素に富む玄武岩、安山岩、粗面岩、流紋岩などを含む。イタリアのベスビオ、ストロンボリブルカノ、エトナ、ギリシアのサントリンなど、紀元前数世紀から噴火記録がある活火山が多く、近代科学としての火山研究も、18世紀後半にこれらの活火山で芽生えた。

諏訪 彰・中田節也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「地中海火山帯」の意味・わかりやすい解説

地中海火山帯【ちちゅうかいかざんたい】

イタリアから地中海北岸を東に走る火山帯ストロンボリブルカノベスビオ,サントリニなどの諸火山がある。
→関連項目地中海

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