地球の構造(読み)ちきゅうのこうぞう(その他表記)structure of earth

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地球の構造」の意味・わかりやすい解説

地球の構造
ちきゅうのこうぞう
structure of earth

地球の内部構造は地震波伝播を研究することによって調べられる。その結果,地震波の伝播する速度が急に変化するところを境にして,表面から地殻マントル (コア) に分けられる。地殻とマントルの境界モホロビチッチ不連続面 Mohorovičić discontinuityがあり,マントルと核との境界はグーテンベルク不連続面 Gutenberg discontinuityがある。地殻の厚さは地域によって異なっているが,大陸下では 30~60km,大洋下では約 5kmである。マントルは地殻の底から約 2900kmの深さまである。マントルの大部分固体状態にあるが,深さ約 80~200kmの領域では部分的に融解している可能性が大きい。この部分は低速度層と呼ばれ,この層より上のマントルと地殻を合せてリソスフェア (岩石圏) と呼ばれることが多い。核は外核と内核に分けられる。その境界は深さ 5100km (中心から約 1250km) にあり,外核は溶けた金属鉄,内核は固体の金属鉄であると考えられる。マントルと核の境界の圧力は 140万気圧,地球中心の圧力は約 350万気圧である。温度は不確定性が大きいが,マントル・核境界で 4000℃,地球中心で約 6000℃と推定される。

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