坂井直（読み）サカイ ナオシ

20世紀日本人名事典

坂井 直
サカイ ナオシ

昭和期の陸軍歩兵中尉 2.26事件の青年将校の1人。

生年

明治43(1910)年8月13日

没年

昭和11(1936)年7月12日

出生地

三重県桜村

学歴〔年〕

陸士〔昭和7年〕卒

経歴

陸軍少将・坂井平吉の長男として生まれる。昭和7年歩兵第3連隊附となり、のち独立守備隊に転じて満州に渡る。9年陸軍中尉。10年歩兵第3連隊に復帰し、11年の2.26事件に反乱者として加わった。当日、高橋太郎歩兵少尉・安田優砲工生らと共に約150名の下士官及び兵を指揮し内大臣・斎藤実の私邸を襲撃し銃殺、その夫人・春子にも過って銃創を負わせて同邸を退去、のち主力部隊を率いて一時陸軍省付近を占拠した。事件収束後、同年7月死刑となる。

出典　日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）

デジタル版 日本人名大辞典+Plus

坂井直 さかい-なおし

1910－1936　昭和時代前期の軍人。
明治43年8月13日生まれ。昭和9年陸軍中尉となる。歩兵第三連隊に所属していた11年2月26日,安田優(ゆたか)少尉らと下士官以下約200名を指揮して内大臣斎藤実私邸を襲撃,内大臣を殺害した(二・二六事件)。同年7月12日処刑された。27歳。三重県出身。陸軍士官学校卒。

出典　講談社