坂田勅旨(読み)さかたちよくし

日本歴史地名大系 「坂田勅旨」の解説

坂田勅旨
さかたちよくし

勅使ちよくし町を遺称地とし、一帯に比定される。康治二年(一一四三)八月一九日の太政官牒案(安楽寿院古文書)によれば、坂田郷野原のはら郷に白河天皇勅旨田が設けられていたが、退位に伴い応徳年間(一〇八四―八七)野原郷に属する地域を中心に皇室領野原庄が成立した。当勅旨はそのとき立庄されなかった勅旨田であろう。嘉元四年(一三〇六)の昭慶門院領目録案(竹内文平氏旧蔵文書)に、院分国としての讃岐国に属する公領を書上げた箇所に「坂田勅旨行清入道、万五千疋、但万疋領状」とあり、鎌倉時代後期まで公領に属していた。その頃知行していた行清入道は、同三年七月二六日の亀山上皇遺戒(亀山院崩後仏事記)にみえる亀山院の北面の武士行清と思われ、院への奉公御恩として給付されていたものと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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