垢取り(読み)アカトリ

デジタル大辞泉 「垢取り」の意味・読み・例文・類語

あか‐とり【×垢取り】

くしの歯の間にたまった垢を取る道具
馬の垢を取る道具。馬櫛うまぐし
(「赤鳥」とも書く)女性が馬に乗るとき、馬の汗で衣服が汚れるのを防ぐため、尻繋しりがいの下に掛ける布。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「垢取り」の意味・読み・例文・類語

あか‐とり【垢取・赤鳥】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (くし)の歯にたまった垢を取り去る道具。また、それにかたどった紋。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 馬の垢をとる道具。馬櫛
  4. 武家婦人が馬に乗るとき、女鞍の鞦(しりがい)のところにかけた布。馬の汗で衣服のすそなどが汚れるのを防ぐためのもの。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. 垢取り<b>③</b>〈信貴山縁起〉
      垢取り信貴山縁起
  5. 馬標(うまじるし)の一つ。にかたどったもの。今川範国(のりくに)が美濃国(岐阜県)青野原合戦に用いて以来、子孫吉例としてこれを用いた。
    1. [初出の実例]「故殿笠じるしを思案し給ひけるに、あか鳥を馬に付けばやとて、其の夜俄に付けられき」(出典:難太平記(1402))

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