垪和為昌(読み)ハガ タメマサ

20世紀日本人名事典 「垪和為昌」の解説

垪和 為昌
ハガ タメマサ

明治・大正期の化学者 東京帝大理学部教授



生年
安政3年5月23日(1856年)

没年
大正3(1914)年11月21日

出生地
江戸

学歴〔年〕
工部大学校(現・東京大学工学部)〔明治14年〕卒

学位〔年〕
理学博士〔明治27年〕

経歴
備中浅尾藩士の子として生まれる。工部大学校でお雇い外国人E・ダイバーズから化学を学び、明治14年に卒業後は同校の助手助教授歴任。19年帝国大学令の発布に伴って帝国大学理科大学化学科に移り、無機化学を講じた。また師のダイバーズと共に多くの実験や論文執筆を行い、亜鉛硝酸と硫化水素からハイドロシルアミンの抽出に成功した。29年文部省留学生としてドイツ・フランスイギリスに渡って化学研究に従事し、帰国後の32年東京帝大理学部教授に就任。大正2年病気のため教授の職を辞した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

朝日日本歴史人物事典 「垪和為昌」の解説

垪和為昌

没年:大正3.11.21(1914)
生年:安政3.5.23(1856.6.25)
明治期の化学者。備中(岡山県)浅尾藩の江戸屋敷で生まれる。父は為継。工部大学校(東大)でダイヴァーズに化学を学び,明治14(1881)年に卒業とともにダイヴァーズの助手となり,無機化学の分野でダイヴァーズと協力しながら,亜硝酸塩と硫化水素からハイドロキシルアミンが得られるのを初めて確認するなどの業績を挙げた。32年には,東京帝大の理学部無機化学の教授となる。

(村上陽一郎)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「垪和為昌」の解説

垪和為昌 はが-ためまさ

1856-1914 明治-大正時代の化学者。
安政3年5月23日生まれ。備中(びっちゅう)(岡山県)浅尾藩士の子。工部大学校(現東大)でE.ダイバーズに無機化学をまなぶ。明治19年帝国大学助教授。29年ドイツ,フランス,イギリスに留学し,32年東京帝大教授となった。大正3年11月21日死去。59歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「垪和為昌」の解説

垪和 為昌 (はが ためまさ)

生年月日:1856年5月23日
明治時代;大正時代の化学者。東京帝国大学教授
1914年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android