堀江城跡・堀江陣屋跡(読み)ほりえじようあと・ほりえじんあと

日本歴史地名大系 「堀江城跡・堀江陣屋跡」の解説

堀江城跡・堀江陣屋跡
ほりえじようあと・ほりえじんあと

[現在地名]浜松市舘山寺

御陣ごじん(二六メートル)とよばれる丘から遊園地にかけての一帯に位置。二つの遺構からなり、中世の堀江氏および大沢氏の居城であった堀江城跡と、近世の旗本大沢氏の陣屋跡がある。堀江城は佐田さだ城ともよばれたというが不詳。

〔中世〕

堀江城には初め斯波氏被官の堀江氏が拠ったといわれる。文亀元年(一五〇一)頃と推定される八月二八日の今川氏親感状(朝比奈文書)に「堀江要害城戸際」とみえ、同地における朝比奈助次郎の戦功が賞されている。「宗長日記」上には大永二年(一五二二)頃のこととして「河西村櫛堀江下野守数年の館」とみえ、当城をさすか。同七年四月に浜名湖を通過した宗長は「東むかひは堀江の城、北は浜名城」などと浜名湖周辺の城を書上げている。文亀元年の堀江氏滅亡後、大沢氏が当地方で勢力を拡大し、庄内しようない半島先端の志津しづ城から移って、当城を本拠としたとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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