塗板(読み)ヌリイタ

デジタル大辞泉 「塗板」の意味・読み・例文・類語

ぬり‐いた【塗(り)板】

漆塗りの板。書いた文字をぬぐい消して何回でも使えるようにしたもの。ぬぐいいた。
黒板のこと。ぬりばん。

と‐ばん【塗板】

白墨で書くために、黒や緑に塗った板。黒板。

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精選版 日本国語大辞典 「塗板」の意味・読み・例文・類語

ぬり‐いた【塗板】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 漆を塗ってある板。文字を記し、何回でもぬぐい消してさらに使用できるようにしたもの。題目を書き記す長細い板や名札など。ぬぐいいた。ていた。〔俳諧・毛吹草(1638)〕
    1. [初出の実例]「今晩の語り物が塗板(ヌリイタ)に白くかいてある」(出典虞美人草(1907)〈夏目漱石一四)
  3. ぬりばん(塗板)和英語林集成再版)(1872)〕

ぬり‐ばん【塗板】

  1. 〘 名詞 〙 白墨(はくぼく)で書けるように漆や油煙墨などを塗った板。黒板。ぬりいた。
    1. [初出の実例]「塗板(ヌリバン)を眺めてゐると、廊下から先生が」(出典:永日小品(1909)〈夏目漱石〉紀元節)

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世界大百科事典(旧版)内の塗板の言及

【黒板】より

…主として集団教授の際に用いられる。古くは塗板とも呼ばれた。ヨーロッパで16世紀ころに使用されはじめ,19世紀に公教育制度の確立とともに広く普及した。…

※「塗板」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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