出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
謡物に対して,語ってきかせることを主眼とする音楽・芸能の種目。その詞章を記した本は,文学では口承文芸の分野に入る。叙事的な物語を楽器の伴奏で語ることが多く,舞を伴うものもある。起源は古代の語部(かたりべ)までさかのぼるが,中世には琵琶の伴奏で「平家物語」を語る平曲(へいきょく)をはじめ,鼓を用いる曲舞(くせまい)・盲御前(めくらごぜ)の語り,曲舞の一派である幸若舞(こうわかまい)などが広く行われた。近世には簓(ささら)説経や祭文(さいもん)語りなど,中世からの系譜のものが三味線と結びついて説経節・浄瑠璃・歌祭文などに発展し,さらに邦楽の多くの種別をうんだ。浪花節・講談も語り物に含まれる。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
…カタリも首尾があり方式はあるものの,比較的自由な物言いであったが,カタリが《平家物語》のように音楽性を強めると,元来のカタリのような自由な物言いをいう語としてハナスが新しく作られたものらしい。語り物口承文芸【山本 吉左右】
[日本音楽における語り]
日本の声楽において,叙事的な詞章が特定の音楽様式によって表現される楽曲部分,あるいはその様式を〈語り〉という。なお,平曲や浄瑠璃などでは,上記の語りの部分に限らず,演唱することを語るという。…
…今日では,歌詞と音楽という二分法が一般的であるが,時代や文化によっては,この両者が未分化のままで,歌謡が生みだされることも多いため,文学研究では,この語を拡大して使うこともある。また,日本音楽についての〈歌い物〉と〈語り物〉という現行の二分法からみれば,歌謡は歌い物と重なる面が広いが,定義によっては,語り物の中に多くの歌謡を見いだすことも可能である。したがって,歌謡という現代の表現は,日本音楽については,記紀や《風土記》に始まる古代の歌から,他の古代や中世の歌謡,近世の歌謡,あるいは,仏教歌謡や民謡,そして明治以降の唱歌,軍歌,歌謡曲などを網羅するものと考えられる。…
…風の実態や伝承上の問題についてはさまざまな考え方があり,かつ不明な点が多い。
[音楽的な特色]
系譜からいえば語り物の流れをくみ,形態上は人形の舞台と提携した劇音楽となっている。登場人物の行動,心理,状況の説明などを述べるところに語りの性格が,登場人物のせりふを人形に代わって述べるところに劇としての性格がつよく表れている。…
…(f)はやはり中世に成立し,(e)とは逆に詞章の各音節は謡曲や平曲,浄瑠璃などと同様に原則的には長く引きのばされない。このような様式の音楽を一般に〈語り物〉といい,(f)の声明類は日本の語り物音楽の先駆とされる。これに対して(f)以外の声明類の大部分は,〈歌い物〉として区別されることもある。…
…中国の宋・金・元代(10~14世紀)に流行した語り物の形式。韻文による歌と散文の叙述とを交互にくりかえして,長編の物語を語った。…
※「語り物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
少子化とは、出生率の低下に伴って、将来の人口が長期的に減少する現象をさす。日本の出生率は、第二次世界大戦後、継続的に低下し、すでに先進国のうちでも低い水準となっている。出生率の低下は、直接には人々の意...
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