塩焼(読み)シオヤキ

デジタル大辞泉 「塩焼」の意味・読み・例文・類語

しお‐やき〔しほ‐〕【塩焼(き)】

魚肉などに塩を振って焼くこと。また、焼いたもの。
海水を煮て塩を作ること。また、それを業とする人。
「―の文正と申す者にてぞはんべりける」〈伽・文正

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精選版 日本国語大辞典 「塩焼」の意味・読み・例文・類語

しお‐やきしほ‥【塩焼】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 藻塩草(もしおぐさ)を焼いて塩をつくること。あるいは海水を煮て塩をつくること。また、そのことをする人。
    1. [初出の実例]「蘆の屋のなだのしほやきいとまなみ黄楊の小櫛もささず来にけり」(出典:伊勢物語(10C前)八七)
  3. 魚や肉に塩をふりかけて焼くこと。また、そのもの。〔当流節用料理大全(1714)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「塩焼」の意味・わかりやすい解説

塩焼
しおやき

材料に塩をふりかけ直火で焼く調理法。主として魚介類を材料とし,特に日本料理においては重要な調理法である。海魚では,たいあじさんまなど,川魚ではあゆ,川ますなど,ほとんどの魚がこれに適するが,鮮度のよいものを選ぶことが大切である。作り方は,下ごしらえした魚に塩をふりかけるか,または塩水に漬けておき,水けを切って金串に刺し,化粧塩をし,強火の遠火にかけて焼上げる。尾と頭のついた姿のままの魚を,尾頭つきといって祝事に用いる。たいの尾頭つきは,ことにめでたいものとされ,祝儀献立に用いる。

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