藻塩草(読み)モシオグサ

デジタル大辞泉の解説

もしお‐ぐさ〔もしほ‐〕【藻塩草】

アマモの別名。
藻塩1をとるために使う海藻。掻(か)き集めて潮水を注ぐことから、和歌では多く「書く」「書き集(つ)む」にかけて用いる。
「あまたかきつむ―」〈栄花・岩蔭〉
《書き集めるものの意から》随筆や筆記などのこと。
「―とのみ筆を染め参らせ候」〈仮・の介・下〉

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大辞林 第三版の解説

もしおぐさ【藻塩草】

藻塩をとるために使う海藻・海草。かきあつめて、潮水をそそぐことから、「書く」の縁語に用いられることが多い。 「いづくとも知らぬ逢瀬の-かきおく跡を形見とも見よ/平家 10
随筆・筆記類の異名。 「よしなし言を心にまかせ、書きてぞおくる-/松の葉」
「あまも」の別名。
書名(別項参照)。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版の解説

藻塩草 (モシオグサ)

植物。バラ科の落葉小高木,園芸植物,薬用植物。ウメの別称

藻塩草 (モシオグサ)

植物。バラ科の落葉低木,園芸植物。ヤマブキの別称

藻塩草 (モシオグサ)

植物。アマモ科の沈水性多年草。アマモの別称

藻塩草 (モシオグサ)

植物。シバナ科の抽水性多年草。シバナの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

もしお‐ぐさ もしほ‥【藻塩草】

[1] 〘名〙
① 塩を採取するために用いる海藻。掻き集めて潮水を注ぐところから、和歌では多く「書く」「書き集める」に掛けて用い、また、歌などの詠草をもさす。
※斎宮女御集(985頃か)「まてがたにかきつむあまのもしほぐさけぶりはいかにたつぞとやきみ」
※十訓抄(1252)序「かかるにつけては、もしほ草かきあやまれることのはも数つもり」
② (「書き集める」に掛けて) 随筆・手紙・筆記などをいう。
※歌謡・松の葉(1703)二・もしほぐさ「思ひしよりも硯に向ひ、よしなし言を心にまかせ、書きてぞをくるもしほぐさ」
③ 植物「あまも(甘藻)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
[2]
[一] 室町時代連歌用語辞書。二〇巻一〇冊。宗碩著。永正一〇年(一五一三)頃の成立。寛永古活字版本などがある。連歌をよむための手引として、天象・時節・地儀・山類・水辺・居所・国世界・草部・木部・鳥類・獣類・虫類・魚類・気形・人倫并異名・人事・雑物調度・衣類・食物・言詞の二〇項目に分類して歌語などを集めたもの。
[二] 古筆手鑑(こひつてかがみ)。一帖。仁和寺切(ぎれ)、難波切の万葉集、高野切などの古今集、家集など歌書や朗詠集の断片や、写経切など奈良・室町時代の古筆切(こひつぎれ)二四一葉を収集し帖仕立としたもの。国宝。
[三] (もしほ草) 「横浜新報もしほ草」の略称。慶応四年(一八六八)閏(うるう)四月から明治三年(一八七〇)三月まで刊行。横浜の居留地で岸田吟香がアメリカ人E=バン=リードと共同で発刊。国内ニュースを中心とした。

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