デジタル大辞泉
「声母」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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せい‐ぼ【声母】
- 〘 名詞 〙 中国の音韻学の用語。母音を「韻母」というのに対して子音をさすことば。古来、漢字の字音を分析して、前の部分を「声」、後の部分を「韻」と呼んでいたのに基づく。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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声母 (せいぼ)
shēng mǔ
中国語の音節は,声母と韻母に二分される。その前半部分たる頭子音を声母といい,頭子音ゼロをも含めて考える。英語ではinitialという。kangにあってはk-が声母,angでは声母ゼロである。今日みるところでは,中国語の声母は単子音であるが,カールグレンによれば,上古中国語では〈各*klâk〉〈洛*glâk〉のごとく,*kl-,*gl-などの二重声母があったとされる。ただし,これを承認しない者もある。
執筆者:慶谷 寿信
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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声母
せいぼ
initial
中国音韻学の用語で,音節初頭子音(それに続く[j]や[w]は含まない)をさす。中国語の音節は,声母と韻母が結びつき,全体に声調がかぶさって成立している。現代北京語の「長」chángは/čaŋ2/と解釈され,その声母は/č/,韻母は/aŋ/で,そのうえに声調(2声)が加わっている。同様に「馬」の声母は/m/,「高」の声母は/g/である。『韻鏡』の 36字母は,中古音の声母の体系をほぼ代表するものである。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の声母の言及
【字音】より
…右肩の数字は声調),阿/’a1/((I)V/T),頗/p‘a2/(IV/T),偶/
ʌu2/(IVF/T),慣/kuan3/(IMVF/T),追/ṭiuei1/(IM(2)VF/T),律/liuet(4)/(IM(2)VF/(T))となる。Iを声母(声類),MVF/Tを韻母(韻類)と呼ぶ。 韻書では声母と韻母の組合せで音を示す〈[反切](ハンセツ)〉が伝統的である。…
※「声母」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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