夏苅村(読み)なつがりむら

日本歴史地名大系 「夏苅村」の解説

夏苅村
なつがりむら

[現在地名]高畠町夏茂なつも

津久茂つくも村の西、まつ川・鬼面おもの川合流点の右岸に位置する。夏刈・夏狩にもつくる。川を隔てた洲島すのしま(現川西町)との境界が河川と著しく入組み、飛地が各所にみられて流路の変化を示しているが、中世この合流点はやや上流(南方)にあったとみられ、旧路もたどることができる。「八雲御抄」は西行の詠歌として「陸奥津島の里の夏刈は作る早苗もみのらざりけり」を載せる。南北に古道があったと考えられ、また高畑たかはた村と小松こまつ(現川西町)を結ぶ東西路が通る村でもあった。弘安年間(一二七八―八八)屋代やしろ庄地頭大江長井氏三代時秀の創建と伝える資福しふく寺跡が北西部にある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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